民泊という言葉が一般化し、それどころか民泊を営む人もとても増えてきました。しかし、日本の民泊はほとんどの場合、違法状態で営まれていますし、民泊とは何なのか、その真意を勘違いしている人も少なくありません。

民泊とは、本来どのようなものなのでしょうか?現在はどのような解釈に変わってきているのでしょうか?誰でも運営することは可能なの?

民泊とは何なのか、その基本の基本について、このページでは徹底解説していきます。民泊経営に興味を持つ人だけでなく、Airbnb(エアビーアンドビー)などの現代民泊に嫌悪感を抱いているような人にも、ぜひ読んでいただきたいものです。

1 本来、民泊とは?ビジネスのことは脇に置いて考えてみよう。

民泊

「旅館業法に違反するの?しないの?」「民泊って儲かるの?」と、いろいろと気になるかもしれませんが、まず最初に、昔から存在する言葉・概念としての「民泊とは」を解説していきます。民泊を誤解しないために、この学習はとても重要なことですよ!

1−1.本来、民泊とは、「民家に宿泊すること」ただそれだけの意味。

Airbnb(エアビーアンドビー)などのトラブルのニュースを聞いて、「民泊なんて嫌い!」「民泊なんて絶対利用しない!」とまゆをひそめる人も少なくないかもしれませんね。しかし実は、民泊を利用したことのない人なんて、一人もいないかも?

というのも、本来的に民泊とは、「民家に宿泊すること」「自宅に人を泊めること」を指す言葉なのです。お盆やお正月に、おばあちゃんの家に泊まったことはありませんか?親族を泊めたことはありませんか?きっとあることでしょう。

そう、私たち日本人にとって、民泊とはとても身近もの。むしろ毎年1〜2回は経験している人が少なくないのです。

1−2.お盆や正月の帰省ではなぜ親戚の家に泊まるの?「助かるから」では?

一つ考えてみていただきたいことがあります。あなたはお盆やお正月に帰省するとき、なぜ親戚の家に泊まるのでしょう?

多くの人にとってそれは、「助かるから」ではないでしょうか。家族でホテルを取ったら1泊15,000円、3泊もすれば50,000円にもなりますが、親戚の家に泊めてもらうならそれがゼロ円で済みますね!

逆の立場として、なぜあなたは、お盆やお正月に親戚が顔を見せに来たら、「宴会が済んだらホテルに行きなよ」などとは言わず、自宅に泊めてあげるのでしょうか。それもやはり、「助けてあげたいから」という優しさに基づいたものでしょう。

民泊とは本来、このように、「助けるもの」であり「助かるもの」であり、「助け合うもの」なのです。

1−3.旅行の際の宿泊も、昔はもっぱら民泊だった。

農業や大工とは違って、旅館業は昔からあった職業ではありません。では旅館業の無かった時代、旅行者はどこに泊まっていたのでしょう?そう、民泊だったのです。

現代日本人には考えられないかもしれませんが、昔々の人々は、旅行の際に風雨をしのぐために、そこらへんの民家の戸を叩き、「一晩泊めていただけないでしょうか」とお願いしていました。ある程度食料やスペースにゆとりのある家庭は、「どうぞ」と泊めてあげていたのです。それはもちろん、「優しさ」に基づいています。

1−4.ホテル業界の民泊批判は、本末転倒?

昨今、Airbnb(エアビーアンドビー)などの普及により民泊を利用する旅行者が増え、そのためホテルや旅館などの既存の宿泊施設は顧客を奪われてしまいました。そのため、民泊に対して批判的な宿泊業者も少なくありません。しかしよくよく考えてみれば、その怒りは本末転倒なのかも?

というのも、旅行者にとって民泊が当たり前だった時代、宿泊費というのはほとんどゼロに等しかったのです。せいぜい稼業の手伝いをしたり、画家が絵を描いてプレゼントしたりといったものでした。しかし、「儲け」という動機で経営されるホテル業界の出現により、宿泊にかかる費用はどんどん高騰・・・。もちろん、民家ではお目にかかれないようなてんがい付きのお姫様ベッドにも寝られるようになったのですが、そんなぜいたくを求めていない人でさえ、毎晩7,000円か5,000円は払わなくてはならなくなってしまっています。

現代の民泊は、その高騰しすぎた宿泊費をリーズナブルなものに引き下げました。それは、100円ショップやファストファッション(ユニクロなど)、LCCが絶大な支持を受けたように大衆の多くが望むものであり、社会への貢献性は決して低くないはずです。

※極度の民泊ブームが落ち着いた2016年末段階、民泊はホテル業界のパイを奪うような構図にはなっていません。民泊よりもホテルや旅館のほうが高い稼働率を誇っています。

1−5.民泊とは本来、嫌われるようなものではない。それは「助け合い」だから。

現代日本では、Airbnb(エアビーアンドビー)という固有のシステムだけでなく、民泊という手法全体が煙たがられるようになってしまっています。しかしこれまでの長い長い間、民泊は毎年お盆やお正月にはあらゆる家族に利用され、エアビーアンドビーのそれと同じようにスーツケースをゴロゴロと轟かせ、はしゃぎ声の騒音を響かせてきました。それでも、民泊を批判するような声はほとんど聞かれませんでしたよね。

なぜかといえば、それは、民泊が「助け合い」の一つのカタチであったからでしょう。「東京からやってきた息子夫婦をウメさん家は泊めてやっているんだ。少々孫たちのはしゃぎ声がうるさくても、目をつむってやろうじゃないか」そうした寛容さもまた、「助け合い」の一環と言えるでしょう。

2 現代における民泊とは?日本人と欧米人のとらえ方の違い。

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民泊とは本来、助け合いと人情に満ちたものであったことはご理解いただけましたね?

では次に、近年主流となってきた、金銭介入を絡む民泊について、日本人と欧米人によるとらえ方の違いに焦点を当てて、解説していきます。

2−1.欧米人旅行者にとって民泊とは、ホテルとは異なる旅行体験の場所。

まずはAirbnb(エアビーアンドビー)や民泊ブームの先導者だった欧米人の観念について。

欧米人旅行者にとって民泊とは、「ホテルの代替物」ではありません。ホテルが満室だったから民泊で妥協しているのではなく、最初から民泊をご指名する人がもっぱら。

欧米人は民泊に対して、「現地の暮らしの様子を垣間見せてもらう」ことや、現地の人々のように「暮らすように滞在する」ことを期待しているのです。ジャパンという国の民家のタタミなる床が少し臭いとしても、天井が少し低くて頭をぶつけてばかりでも、そんな文化の違いを体で痛感することが「楽しい」ようす。

それはとても人情に満ちあふれた感性ですね!

2−2.欧米人ホストにとって民泊とは、旅行者への気遣いと交流の場所。

次は欧米人の、民泊ホストを営む人たちの観念について。

彼らの多くは、民泊業というのもを、ビジネスというよりも「趣味」に近い感覚でとらえています。報酬として金銭を受け取りはしますが、お金が主目的で営んでいるわけではなく、見知らぬ旅行者との交流を楽しんでいるのです。または、不慣れな土地をさすらうことは大変だと心得ているので、そんな個人旅行者たちを助けてあげたいと思っているようす。

そのため欧米には、ものすごく安い民泊が多いですし、(安いうえに)食事や送迎、レジャーなどのサービスを付けてくれる太っ腹な人が多いですね!

もちろん欧米にも、商業主義な民泊ホストが居ないわけではありません。しかし、家主不在型(投機型)ホストの比率が日本は7割もいるのに対して、海外では1割程度しかいないのです。

2−3.日本人ホストにとって民泊とは、「手軽なビジネス」。

同じAirbnb(エアビーアンドビー)という畑においても、欧米人と日本人ホストとではとらえ方がずいぶん異なっています。

日本人ホストの大部分にとって民泊とは、「手軽に参入できるビジネス」といった観念・・・。これは、日本の民泊代行業者たちが「誰でも手軽に月収30万!」「民泊は儲かる!」などとビジネス側面からエアビーアンドビーをクチコミしていったために広がってしまった、日本ならではの風潮なのです。

欧米人ホストのように「旅行者を助けたい」「見知らぬ旅行者と交流したい」といった人情的動機を持つホストは、日本には2割にも満たない様子・・・。

2−4.民泊を知るうえでの最重要ポイント!ホームステイ型民泊か家主不在型民泊かでその様子・安心度・満足感は全然違う!

要するに、日本人大衆は、日本で主流となっている投機型民泊のことをイメージしながら「民泊とは」を語っているので、トラブルや不正ビジネスといったネガティブな観念が強くなってしまうのです。それは「今日本で主流の民泊」の現状にすぎず、本来は(欧米や一部の日本の民泊家庭では)、民泊とは昔ながらの民泊の良さを継承し、「安価」に「助け合い」、「人情」「優しさ」に満ちたものであるということを、誰もが知っておくべきでしょう。

そんなホームステイ型民泊ではトラブルも危険も少なく、逆にメリットや満足感はとても高いもの。ホームステイ型民泊と家主不在型民泊は、全く違います。

3 用語別に解説する、様々な民泊。

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それでは次は、論理的な視点から、種々ある民泊やその用語について解説を。ビジネス民泊に携わる人は、少なからず把握しておいたほうが良いでしょう。

  1. ホームステイ型民泊とは?
  2. 家主同居型民泊とは?
  3. 家主不在型民泊とは?
  4. 農家民泊とは?
  5. ホームステイとは?
  6. 新法民泊とは?
  7. 特区民泊とは?
  8. 旅館業法民泊とは?

3−1.ホームステイ型民泊とは?

まずは、最も民泊らしい民泊と言える「ホームステイ型民泊」について。

3−1−1.家主家族とゲストが同居するようなカタチの民泊。

「ホームステイ型民泊」とは、ある家庭の1つの部屋または一部のスペース(リビングなど)をゲストにシェアする形態の民泊を指します。「家主同居型民泊」「家主居住型民泊」「ホスト同居型民泊」などは皆、「ホームステイ型民泊」と同義と考えて良いでしょう。5で後述する「農家民泊」も、ほとんどの場合この中に属すもの。

つまり、その民泊施設には常に家主家族が滞在しており、民泊ゲストと家主家族は同居をするようなカタチになりますね。

なお、民泊における家主のことを「ホスト」といい、家主家族のことを「ホストファミリー」と呼びます。

3−1−2.「ホームステイ型民泊」なら手厚いもてなしを受けられる。トラブルは起きにくい。

常にその家の住人が居てくれるため、ゲストの身に何か困ったことやわからないことがあっても、すぐに助けてもらうことができるでしょう。もちろん、困ったことがなくてもホストは気を利かせ、お茶をもてなしてくれたりオススメの飲食店を紹介してくれたり。よっぽど変なホストの家庭を選んでしまわない限り、民泊トラブルは起きにくいので安心。

逆に言えば、「ホームステイ型民泊」のホストをやるつもりなら、こうした環境を与えられるだけの慈愛や気遣いが必須です。

3−1−3.「ホームステイ型民泊」の宿泊価格は安い傾向にある/ビジネスとして大儲けできるものではない。

「ホームステイ型民泊」は、宿泊価格が安い傾向にあります。日本や先進国で言えば、個室で1泊2,500円前後といったところ。

安い理由は2つあり、1つはホストの善意によるもの。「ホームステイ型民泊」のホストの多くは、あまりお金儲けを主眼にしてはおらず、良心的な価格設定にしてくれているところが多いです。2つ目の理由は、資金がほとんどかかっていないため。先行投資も毎月の維持費もほとんど掛からないので、安い価格でも運営が可能なんですね。

逆に「ホームステイ型民泊」のホストを志望する立場の人は、ビジネスとして大儲けできる類のものではないことをわきまえた上で参入すべき。

3−1−4.ホームステイ型民泊とは要は、本来の民泊のこと。

「ホームステイ型」などと形容が付くなら何か特別な民泊なのかな?と思ってしまう人もいるかもしれませんが、これは要は、本来の、昔からある民泊のことです。Airbnb(エアビーアンドビー)の台頭を機に「家主不在型民泊」というものが出てきたため、それと対比するカタチで「ホームステイ型」と念のため形容しているようなもの。

3−2.家主同居型民泊とは?

「家主同居型民泊」とは、(1)の「ホームステイ型民泊」と同義語と考えて良いでしょう。≪(1)「ホームステイ型民泊とは?≫をご参照ください。

3−3.家主不在型民泊とは?

日本でAirbnb(エアビーアンドビー)に携わる(営む/泊まる両方とも)なら、「家主不在型民泊」について知っておくべきです。

3−3−1.投機目的のホストによって運営される、無人形態での民泊のこと。

「家主不在型民泊」とは、投機目的のホストによって運営される、無人形態での民泊を指します。イメージとしては、ウィークリーマンションやコンドミニアムに近いもの。「管理者不在型民泊」「ホスト不在型民泊」などの言葉はこれと同義と考えて良いでしょう。

なお、人の手が介在するとしても、それが「予約の際の対応」「鍵の受け渡し」「トラブル時の対応」「チェックアウト後の清掃」のみならこの「家主不在型民泊」ですからご注意を。

3−3−2.「家主不在型民泊」はサービスも手助けも希薄。トラブルも多発しがち。

「家主不在型民泊」は、民泊施設の中にスタッフが居ないため、人の手によるサービスや手助けはありません。電車の乗り換え方法を教えてもらえることはなく、旅行について楽しく語り合うようなことも期待はできないでしょう。そのため、電球が切れたりなど不備があった場合には、一気にトラブルに陥ることになります。

また、営む側から見れば、監視するスタッフが居ないという状況は、マナーを守らないゲストが多発してしまうことを、肝に銘じるべきです。これは、ホストが迷惑をこうむるだけでなく、隣近所や物件のオーナーにも迷惑をかけてしまう懸念があり、その損害弁償請求をホストが負うことも少なくありません。

3−3−3.「家主不在型民泊」は日本では主流でも世界ではマイノリティ。

「家主不在型民泊」という非人情的な民泊は、日本のAirbnb(エアビーアンドビー)市場の7割ほどを占めています(2016年末現在)。しかし、世界市場で見ればわずか1割ほどしか存在しておらず、マイノリティ(少数派)な存在。

3−3−4.そもそも「民泊」と呼べるのか怪しいところ・・・。

民泊というものの定義が「民家に泊まること」なのであれば、誰も住んでいない家に泊まるこの形態は、「民泊」とは言えないのでは!?

Airbnb(エアビーアンドビー)は家主不在型物件の登録を容認してはいますが、私たちが民泊について語るとき、この「家主不在型民泊」を民泊のメインキャラクターとして語るのは、少し間違っているでしょう。

実際問題として、民泊と定義できるかも怪しくまたトラブルの多いこの「家主不在型民泊」は、行政レベルで禁止されていく可能性が・・・。

3−4.農家民泊とは?

Airbnb(エアビーアンドビー)の流行よりも一足早く日本に台頭した「農家民泊」は、どのようなものでしょうか?

3−4−1.農業体験や自然体験の付随する、農家の自宅に宿泊する複合レジャー体験。

農家民泊の特徴は主に2つ挙げられます。

1つは、稲刈りなどの農業体験やホタル観賞などの自然体験を伴う宿泊であること。そしてもう1つは、特別な宿泊施設ではなく農家の自宅に宿泊すること。そのため、「宿泊施設」というよりは「レジャー体験」の種類の1つととらえたほうがよいかも。

3−4−2.「農家民泊」という表現は便宜的なもので、実際は非常に多岐にわたる。

「農家民泊」は別名を「農林漁業体験民泊」とも言います。この名前から察せられるとおり、体験できうるコンテンツは農業に限らず、その地域や家庭によって漁業や林業、牧畜、伝統工芸など非常に多岐にわたるもの。

もちろん、泊まる場所も農家とは限らず、漁師の家庭や牧畜業の家庭となるケースもあるのです。

3−5.ホームステイとは?

geralt / Pixabay

「ホームステイ」と「民泊」は違うのでしょうか?

3−5−1.日本では、外国人留学生を受け入れる取り組みを指すことが多い。

「ホームステイ」という言葉をどう捉えるかは曖昧なところがあり、明確な定義は存在しないと言えますが、日本では主に、「外国人留学生を受け入れる取り組み」を指して使うことが多いようです。逆にこれを「民泊」と表現することは少ないのですが、外国人が関わってくるゆえ、英語である「ホームステイ」という言葉が多用されるのでしょう。

3−5−2.外国では、単純に「民泊を指す英語表現」として使われることが多い。

外国で「ホームステイ」と言えば、単純に民泊を指す英語表現として使われることが多いです。つまり、外国人留学生を受け入れるものに限らず、Airbnb(エアビーアンドビー)を介した一般旅行者を受け入れるものも、「ホームステイ」と表現されます。

ただし、やはり家主同居型でないものは「ホームステイ」とは呼ばず、この場合、「バケーションレンタル」と表現されることが多いでしょうか。

3−6.新法民泊とは?

最近になって耳にするようになってきた「新法民泊」。これは重要なワードなので、民泊ホストは必ず把握しておいてください!

3−6−1.2017年に制定予定の民泊新法を踏襲した民泊のこと。これまでよりも合法民泊が容易に!

これまで民泊は、旅館業法に基づくものと、それを限定地域で簡易化した特区民泊法に基づくもの、この2つがありました。それに対して、第三の法令である「民泊新法」が2017年に制定される見通しになっています。

これは、民泊への宿泊ニーズ/経営ニーズの増大に対応するための規制緩和で、つまり合法での民泊経営がとても容易になる、民泊ホストにとってとてもうれしい存在。

3−6−2.「認可取得」ではなく「届け出」さえすれば民泊経営が可能に!

どう容易になるのでしょうか?これまでは、合法のもとに民泊を経営するためには、旅館業法の認可を得るか、または特区民泊の認可を取得する必要がありました。この2つはいずれも、エリアや建物、設備、接客などに制限があり、一般の民家で認可をもらうことはとても困難だったのです。

しかし「新法民泊」は「届け出制」にすぎないため、トイレの増設や防災設備の設置を施して自治体のチェックを受けなくても、民泊を営むことができます。

3−6−3.なんでもアリというわけではない!「年間180日以内」などの制限を守る必要はある。

「新法民泊」によって民泊経営の規制はかなり撤廃されますが、何でもアリというわけではありません。賃貸マンションなどでは引き続き、管理組合や物件オーナーの許可を得る必要がありますし、民泊を禁止する自治体ではやはり運営は不可。また、「年間180日以内」という制限がかかる見通しで、これを厳守しながら黒字を出すのは、家主不在型民泊ではかなり厳しいものがあるでしょう。

3−7.特区民泊とは?

「特区民泊」は、地域が限定されているためほとんどの民泊ホストには関係のないものですが、民泊新法が制定される前の現段階で合法的に民泊を営みたいなら、この「特区民泊」のできる地域を狙い撃ちしなければなりません。

3−7−1.民泊条例の制定された地域でのみ行うことができる民泊のこと。

「特区民泊」を簡潔に定義するならば、日本政府によって国家戦略特区に指定され、さらに民泊条例を制定された地域でのみ行うことができる民泊のことです。

2016年末現在、これに該当する地域は、東京都大田区と大阪府(大阪市は17年1月から)、そして福岡県福岡市が12月1日に仲間入りしました。

3−7−2.「6泊7日以上」など規制緩和が中途半端で、あってないような法律?

この特区民泊、合法で民泊経営を行えるチャンスがあるというのに、該当地域でさえも認可を取得する民泊ホストはほとんど現れませんでした。というのも、制約の1つである「6泊7日以上」という滞在期間を望むゲストユーザーが少な過ぎるため。「合法」というお墨付き以外にはメリットが少ないのです。

また、ややこしいことに、大田区、大阪、福岡市それぞれで条例(規制)の内容が微妙に異なり、さらにはこれらの地区の中でも、自治体によって「上乗せ条例」を発令するところが少なくなく・・・。滞在期間の制約が「2泊3日」に短縮されたため、認可を取得するホストは増えるかもしれませんが、多くのホストは「民泊新法」の制定を待つでしょう。

3−8.旅館業法民泊とは?

「旅館業法民泊」は、合法で民泊を営むことができる一番最初の手段でした。

3−8−1.旅館業法の1つ「簡易宿所」の認可を得ることで、合法化した民泊のこと。

民泊はもともと、旅館業法で定義されていないものであったため、Airbnb(エアビーアンドビー)の台頭によって法律的な問題が浮上した際厚生労働省は、旅館業法の一区分である「簡易宿泊」の中に民泊を組み込みました。

この「簡易宿所」の認可を得た民泊物件のことを、「旅館業法民泊」といいます。

3−8−2.本来、すべての民泊ホストはこの認可を取得しなければならない。

Airbnb(エアビーアンドビー)民泊がそうであるように、「宿泊料」を取って、「繰り返し」、「赤の他人」を「宿泊させる」のであれば、その民泊ホストは本来、この「旅館業法民泊」を目指さなければなりません。そうでなければ「違法」なのです。

「簡易宿泊」規約は、ホテルの該当する「ホテル営業」規約や日本旅館の該当する「旅館営業」規約に比べてゆるいものではありますが、それでも一般的な個人宅でクリアするのは難しいもの。結局ほとんど誰も認可取得せずに民泊経営を続けているため、法律のほうが世相に合わせて軟化するという、珍しい現象が起きています。

3−8−3.農家民泊や農家民宿には、旅館業法民泊を踏襲しているものも多い。

農家民泊や農家民宿には、きちんと旅館業法民泊として営業するところも多いです。これは、農家民泊や農家民宿は自治体の地域プロジェクトに乗っかって起業した人々が多いため。自治体が取り仕切るとなると違法で経営するのは問題になりやすいゆえ、几帳面に認可取得が徹底されてきました。

とはいえ、農家民泊などは通常の簡易宿所規約よりもさらにゆるくなっています。

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まとめ。

Camera in suitcase with clothes. Dollars and toy plane. Season of vacation. Everything is ready for flight.

【本来、民泊とは?ビジネスのことは脇に置いて考えてみよう。】

  1. 本来、民泊とは、「民家に宿泊すること。」帰省の際の実家泊も民泊。「民泊が嫌い」と言っている人でも誰でも毎年のように体験している。
  2. お盆やお正月の帰省ではなぜ親戚の家に泊まるの?「助かるから」では?それが民泊の存在意義。
  3. 旅行の際の宿泊も、昔はもっぱら民泊だった。昔は宿泊に一銭もかからなかったということ。
  4. ホテル業界の民泊批判は、本末転倒?ホテル業界はゼロ円だった旅行宿泊を高価なものにしてしまった。民泊はそれを再びリーズナブルに戻しただけ。
  5. 民泊とは本来、嫌われるようなものではない。それは「助け合い」であり、社会の役に立つものだから。

【現代における民泊とは?日本人と欧米人のとらえ方の違い。】

  1. 欧米人旅行者にとって民泊とは、ホテルとは異なる人情的、ユニーク、メリットフルな旅行体験の場所。
  2. 欧米人ホストにとって民泊とは、旅行者への優しさと交流の場所。商業主義のホストも海外にもいるが、割合としては少ない。
  3. 日本人ホストにとって民泊とは、「助け合い」ではなく「気軽なビジネス」。もちろん日本にも、人情的なホストもいる。
  4. 民泊を知るうえで最重要ポイント!ホームステイ型民泊か家主不在型民泊かによって、その様子・安心度・満足感は全然違う!

【用語別に解説する、様々な民泊。】

  1. ホームステイ型民泊とは?
    ・ホストファミリーとゲストが同居するようなカタチの民泊。
    ・「ホームステイ型民泊」なら手厚いもてなしを受けられるし、トラブルは起きにくい。
    ・「ホームステイ型民泊」の宿泊価格は安い傾向にある。つまり、ビジネスとして大儲けできるものではない。
    ・ホームステイ型民泊とは要は、本来の民泊のこと。「家主不在型民泊」と対比するための言葉。
  2. 家主同居型民泊とは?
    ・1の「ホームステイ型民泊」と同義語と考えてよい。
  3. 家主不在型民泊とは?
    ・お金儲け目的のホストによって運営される、無人形態での民泊のこと。コンドミニアムのような雰囲気。
    ・「家主不在型民泊」はスタッフが常駐していないのでサービスも手助けも希薄。トラブルも多発しがち。
    ・「家主不在型民泊」は日本では主流(7割くらい)でも世界ではマイノリティ(1割くらい)。
    ・人の住んでいない「家主不在型民泊」は、そもそも「民泊」と呼べるのか怪しいところ・・・。
  4. 農家民泊とは?
    ・農業体験や自然レジャーの付随する、農家の自宅に宿泊する民泊。宿泊施設というよりは、複合レジャー体験。
    ・「農家民泊」という表現は便宜的なもので、実際は漁師、林業家、酪農家などにも営まれていて、内容が非常に多岐にわたる。
  5. ホームステイとは?
    ・日本では、外国人留学生を受け入れる取り組みを指して使われることが多い。
    ・外国では、単純に「民泊を指す英語表現」として使われることが多い。エアビーアンドビー民泊も(家主同居型なら)「ホームステイ」と呼ばれる。
  6. 新法民泊とは?
    ・2017年に制定見込みの民泊新法を踏襲した民泊のこと。これまでよりも合法民泊が容易になりそう!
    ・「認可取得」という険しいものではなく、「届け出」さえすれば民泊経営が可能に!
    ・しかし、なんでもアリというわけではない!「年間180日以内」の新たな規制や地域のローカル条例などを守る必要はある。
  7. 特区民泊とは?
    ・東京都大田区、大阪府(大阪市は17年1月から)、福岡市など、民泊条例を制定された地域でのみ行うことができる民泊のこと。
    ・しかしこれ、「6泊7日以上」など規制緩和が中途半端で、ほとんど無視されている法律。
  8. 旅館業法民泊とは?
    ・旅館業法の1つである「簡易宿所」の認可を得ることで、合法化した民泊のこと。
    ・日本の場合本来、全ての民泊ホストはこの認可を取得しなければ違法。
    ・農家民泊や農家民宿には、旅館業法民泊を踏襲しているものが多い。自治体が厳しく統制しているため。

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